SEE YOU AGAIN
この1週間あまり、毎日生徒のレッスンを見て下さったDavidさん。オーストラリアへ戻る日がやってきました。
その帰国当日である昨日。
「夜出発の飛行機だから、夕方までは学校にいられるよ。」と学校に来て下さったのです!
最終日ということで特別講義の時間を設けました。
Davidさんは滞在中、学校でずっと生徒の様子を見ていました。
その中で気になった事、また馬の管理や乗馬の技術などについて、その豊富な経験と知識をもって話してくださいました。
わからないことは何でも先生たちに聞いて、その場で解決する事!
例えば馬房に入っている乾草ネット。
先生が常に満杯にしておくように言ったからやってます…ではなくて。
「なぜ乾草ネットが必要なのか?」
・馬にとっては馬房でじっとしている事は不自然な状態で、広々とした大地で常に草を食んでいるのが本来の姿
・とはいえ学校では仕方のないこと。それでも本来の環境に近づけてあげる為にいつでも食べられるよう草を用意してあげる
・また、馬はいつでも消化液を分泌しているので、常に何かを食べていないと消化不良などで疝痛(せんつう)を起こしやすくなる
など。
たった一つの疑問にしても、そこからいろいろな知識が得られる。
「どうしてこうなるのか?」
「こうするには何をしたらいいか?」
いつも物事に対する興味や疑問を持つことを忘れずに。
聞いていて思わず頷いてしまうほど、わかりやすく説得力があるお話ばかりでした。
驚いたのは、Davidさんの頭の中には生徒全員の騎乗レッスンの内容が入っていたことです!
一人ずつレッスンでのことを話し、それに対してDavidさんがアドバイス。
「○○さんは馬のコントロールがすごく上手い。
あとは手と足がこうなっているから直すことを心がけて。」
レッスンを本当によく見てくださっていたのですね!
身振り手振りで説明してくださるので、生徒たちにも目で耳でしっかりと伝わったようです。
生徒全員がたくさんの質問をしたのですが、一人一人、丁寧に心をこめて答えてくださいました。
馬乗りにとってコントロールなど技術は大切だけれど、その前の基本として「バランス」がある。
騎乗している時に全身のバランスがとれていれば、腕や脚などの細かい部分も、いくらでも動かせるようになる。
技術は経験を積めばついてくるものなのだから、今はとにかくバランスをとるために正しい姿勢で騎乗することを考えてほしい。
あとはとにかく、目標をもつこと!
例えば騎手班の皆は騎手になるという目標。
また、大きな目標じゃなくてもいい。
「今日のレッスンでは手の位置に気をつけよう」とか、「1ヵ月後にはコレが出来るようになっていよう」とか何でもいいから。
そして一生懸命に頑張る。
そうすれば、パーフェクトではなくてもその目標に少しでも近づくことになる。
100Mを9秒で走るのは無理かもしれない。
でも努力することによって9秒に近づけるようにはなるのだから。
とても充実した特別講義の時間でした。
生徒たちはDavidさんの言葉をこれからの学校生活に活かしてください!
午後には騎乗レッスン。
今までと同じように姿勢、手綱や鐙の長さなど、基本を大切にする内容です。
Davidさんの的確なアドバイスと、生徒の努力。
この1週間で、みんな見違えるほど騎乗姿勢が良くなりました。
そして、とうとう学校を去る時間。成田空港へと向かうDavidさんを見送るため、生徒全員が集まりました。
「Thank you, Very much !」 声を揃えてお礼の言葉を贈ります。
学校では、オーストラリアのDavidさんのところに生徒を留学させる予定も立てています。
また、これからも特別講師として来日していただく機会もあるでしょう。
次にお会いできる時には、皆の上達した姿をDavidさんに見ていただきたいですね♪
その日まで、皆で頑張りましょうね!
カテゴリー: 学校関連
4件のコメント
とても素晴らしい出会いですね。
Davidさん・生徒の笑顔で、Davidさんの授業が楽しくて、
しっかり吸収できているのがわかりますね。
機会があれば、次回はオーストラリアで勉強できるといいですね。
Davidさんはすごく優しい方ですね★☆
生徒一人一人の騎乗レッスンのことが
わかっているなんて、普通の人ではできないと思います!!
Davidさんとの出会いは一生の宝物ですね!!♪
質問させてください。
厩務員になるためには、牧場の仕事の経験及び乗馬経験が2年以上
と書いてあるんですけど、競馬学校に入る前に一度牧場に就職
しないといけないんですか?
>>ヴィクトリーさん
言葉は通じなくても、馬に乗るもの同士、生徒も感じるものがあるのでしょうね。
またお会いできる日が本当に楽しみです。
できればスタッフ含め、オーストラリアに行きたいものです…♪
>>馬好きさん
そうです。
競馬学校の厩務員課程を受験する資格がそうなっていますので
牧場で競走馬の育成などを経験しなければなりません。
就職、と言いますか、例えば我が校では牧場へ研修に行きますが、その期間も経験に含まれます。
でも普通の方はやはり「就職」という形をとることが多いようです。
とにかく牧場での経験が必要であることには変わりはないようですね。
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